ジャズのベースソロでは「3度の音をうまく使おう」と、このブログでも書いてきました。
たとえば、
ジャズベーシストはスタンダードのメロディ分析で、ソロがうまくなる話
などのページです。
それでは逆に、「ルートは使っていけないの?」という疑問も出できますね。
今回はベースソロにおける、ルート音の扱いについて書いていきます。
ベースソロでルートは使わない方が良いのか?
結論から言うと、ルートはソロにおいても、とても大切な音です。
メロディを〆る(しめる)音
ルートはフレーズを締めくくる音として、よく使われます。
特にトニックのコードでは、ルートでフレーズが終わると、メロディの終始感を出すことができます。
「トニックのコード」というのは、たとえば Cメジャーのキーにおける「CM7」のコードのことを指します。
このことは、ぜひスタンダードブックで確認してみてください。
曲の最後の部分やサビ前で、ルートに落ち着いている曲が多いはずです。
経過音として使う
その他のコードでも経過的に使う分には、まったく問題ありません。
サンプルも作ってみました。
以下のフレーズは、コードの最初の音でルートを使っていますが、特に違和感はないと思います。
使い過ぎは、やはり良くない
とはいえ、特にコードの最初の音で、多用するのは、やはり良くないです。
バッキングのようなメロディが出来上がってしまいます。
1音目に入れるのが連続しないように気をつけましょう。
低音でメロディ感を出すのは難しい
そもそも低い音は、メロディとして成立させにくい性質があります。
なので、よりシンプルにメロディを作る必要があります。
変にルートを減らそうと、難しい音を使い過ぎるのには注意しましょう。
混沌としたソロになりがちで、なかなか聞き手に伝わにくいです。
レジェンドたちもシンプル
たとえば、あのポール・チェンバースでさえ、ベースソロの内容はシンプルです。
試しに採譜して、内容を確認してみてください。
ポール・チェンバースを耳コピしよう【オススメのアルバムも書きます】
良いメロディを分析して参考にする
練習などしていて、良いなと思えるフレーズに出会ったら、なるべく分析するよう心がけましょう。
意外とルートもたくさん使われていることにも気づくと思います。
コビー譜も使える
分析だけだったら、すでに採譜されてある「コピー譜」も使えます。
レジェンドたちのソロを手軽に吸収できますね。
コピー譜については、
コピー譜の練習の仕方【オムニブックを例にジャズの練習法を解説】
のページにも詳しく書きました。
それでは今回は以上です。
ルート音のこと、ぜひ参考にしてみてください。
またこのページは、
ジャズベースソロ上達のためのブログ記事まとめ【②コツ/考え方】
に追加しました。
こちらもよかったらどうぞ。