ジャムセッションのときなどに「この曲のキーは?」と聞かれて困ったことないですか?
またそのときに「Cメジャーと Aマイナーのどちらで答えればいいかわからない」といった疑問で困ったかたもいると思います。
今回はそんなかたにむけて「ジャズスタンダードのキーの判定方法」を書きます。
ジャズスタンダードのキーの判定と伝え方
実はキーの判定は簡単です。
曲の最後のコードがキーです。
メロディが落ち着いているところ
もう少し具体的に言うと、「曲のメロディが落ち着いている部分のコード」です。
Autumn Leaves
たとえば枯葉の楽譜を見てみると、メロディが最後から2小節目で音を伸ばして終わっているのがわかると思います。
ここのコードを言えばキーが伝わります。
インストキーだと、この部分は Gm なので、「キーはジーマイナーです」と伝えるわけです。
Fly Me To The Moon
フライミートゥザムーンも見てみます。
この曲もメロディは最後から2小節目で終わっています。
この部分のコードをそのまま伝えれば完了です。
簡単ですね。
メジャーかマイナーか
実はキーを伝えるときにメジャーかマイナーで迷う曲があります。
たとえば「マイファニーバレンタイン」です。
My Funny Valentine
この曲は最後から2小節目でメロディが終わっているので、セオリーどおり、この部分のコードを伝えれば良いです。
ただこの曲、マイナーのイメージが強くないですか?
なぜそんなイメージがついているかというと、平行短調で曲がスタートしているからです。
たとえばキーが Ebメジャーなら、Cm のコードで曲がスタートします。
(厳密には平行長調と平行短調は別モノなので、Cマイナーのキーでスタートしていると言うべき)
実は、この「曲のイメージ」を優先して「キーは Cマイナーです」と答えても問題ありません。
でもこの「平行長調」や「平行短調」なんて、普通知らないですよね。
なので、ぼくは最初に書いた「メロディが落ち着く部分のコード」で、キー判定をすることをオススメしています。
キーを聞いてくるひとは、ちゃんとジャズを勉強しているひとなので、この方法で充分に伝わります。
※平行調については、「コード進行の覚え方【チカラ技、ツーファイブ+α、ジャズ・ポップスへ】」のページで少し解説してあります。
マレにキーが無い曲もある
あと教養として知っておいて欲しいですが、キーが無い、というか伝えられない曲が存在します。
途中で頻繁に転調を繰り返している曲は、どれをキーとして選んでもしっくりこないことがあります。
そういった曲はキーをわざわざ決めたりせず、「キー不明」として処理します。
ただ、めったに無いので心配することはありません。
現場で試してみよう
ぜひ今回お伝えしたキーの判定を、ジャムセッションなどの現場で使ってみてください。
「枯葉をお願いします。キーは Fマイナーで」
こんな感じに堂々と伝えてみてくださいね。
ジャズのジャムセッションについては以下の2つのページも参考にしてください。
» ジャズにでてくるリズムの種類① – オーソドックスなもの【ジャムセッション対策】
» ジャズベース初心者が、ジャムセッションに参加するまでのロードマップ
またこの記事は、
【まとめ】ジャズボーカル勉強中の方向け、記事一覧【理論・英語など】
のページに格納しました。
それでは以上です。