■ウッドベースの音程チェックの仕方を教えます
今回は、ウッドベース・コントラバスを練習しているかたにむけて、音程の確認方法をお伝えします。
チューナーは使いません。
どんな方法かといいますと、「開放弦・ハーモニクスとの比較」です。
この記事では、1弦(G線)の低い方から12個の音を解説します。
「ソ・G」~「オクターブ上のソ・G」ですね。
一部正確には音程を確認できない音があるのですが、その部分についても解決策を書きます。
また今回解説する範囲より高い音や他の弦については、今回の内容を理解すれば、どう対処すればいいか分かるはずです。
■音程の問題が80%解決
この確認方法をしっかりおこなえば、音程の問題が80%解決します。
ぜひおこなってみてください。
残りの20%についても、最後に少しお話します。
ウッドベースの音程チェック方法

弦の高い方から「G線・D線・A線・E線」として説明します。
G線が一番細い弦、E線が一番太い弦です。
1フレット(#ソ・#G)
E線の開放弦と比べます。
「ミ・E」の音ですね。
長三度のキレイな和音が鳴るはずです。
「Eメジャー」を弾いているわけですね。
少しずつ押さえる場所をずらしながら、もっとも澄んだ和音になるところを見つけましょう。
2フレット(ラ・A)
D線の開放弦と比べます。
「レ・D」の音ですね。
5度の音程になります。別名パワーコード。
また、
A線の開放弦とも比べることができます。
「ラ・A」の音ですね。
オクターブの関係です。
3フレット(♭シ・♭B)
この部分は、ちょうどいい確認方法がありません。
しいていうなら、D線の開放弦と比べると良いですが、少し分かりづらいです。
長三度の音程になりますが、音の高低が逆になります。
ですので、
2フレットと、次に話す4フレットの真ん中として探すと良いです。
4フレット(シ・B)
ここはハーモニクスが鳴ります。
弦に少しだけ触れて弾いてみましょう。
鳴っている音は、実際に押さえたときと同じ「シ・B」が鳴っています。
これと比べます。
5フレット(ド・C)
ここもハーモニクスが鳴ります。
鳴る音は「ソ・G」です。
一番よく鳴るところが押さえるべき箇所です。
また、
G線開放の「ソ・G」と比べるのも有効です。
「ソ → ド」と弾くと分かりやすいです。
6フレット(#ド・#C)
A線開放と比べます。
長3度の音程で、キレイな和音になるはずです。
「Aメジャー」ですね。
7フレット(レ・D)
D線開放と比べます。
オクターブの関係ですね。
またここはハーモニクスも鳴ります。
鳴る音は「レ・D」です。
オクターブ上の音が鳴ります。
8フレット(♭ミ・♭E)
ここはちょうどいい比べるものがありません。
7フレットと9フレットの真ん中として探しましょう。
9フレット(ミ・E)
E線開放と比べます。
2オクターブはなれた関係になります。
また、
9フレットはハーモニクスが鳴ります。
鳴っている音は「シ・B」です。
一番キレイなハーモニクスが鳴るところを探しましょう。
10フレット(ファ・F)
ここもちょうどいい比べるものがありません。
D線開放と短3度の音程になるので、しいていえばこれと比べます。
「Dマイナー」ですね。
11フレット(#ファ・#F)
D線開放と比べます。
長3度の音程になり、わかりやすいです。
「Dメジャー」ですね。
12フレット(ソ・G)
12フレットはハーモニクスが鳴ります。
鳴る音はまったく同じ「ソ・G」です。これと比べます。
まとめ
G線の位置 | 比べる音 |
---|---|
1フレット(#ソ・#G) | E線の開放弦 |
2フレット(ラ・A) | D線の開放弦 or A線の開放弦 |
3フレット(♭シ・♭B) | (なし) |
4フレット(シ・B) | ハーモニクス |
5フレット(ド・C) | ハーモニクス or G線開放弦 |
6フレット(#ド・#C) | A線の開放弦 |
7フレット(レ・D) | ハーモニクス or D線開放弦 |
8フレット(♭ミ・♭E) | (なし) |
9フレット(ミ・E) | ハーモニクス or E線の開放弦 |
10フレット(ファ・F) | (なし) |
11フレット(#ファ・#F) | D線の開放弦 |
12フレット(ソ・G) | ハーモニクス or G線の開放弦 |
さらに音程をよくするには、音感を鍛える

上の音程チェックで、かなり音程の問題は改善されると思います。
とはいえ、まだまだ改善の余地はのこる状態です。
これから先は、自分の中の音感をきたえていく必要があります。
視唱(ソルフェージュ)
おすすめの方法としては「視唱」があります。
要は歌うこと。
正しい音感をもっていないと、正しい音程では歌えません。
テキストとしてはコールユーブンゲンが最も有名です。
世界中で使われています。
この本に出てくるメロディを、口に出して歌っていきます。
ピアノ等でチェックしながら、正しい音程で歌えるように訓練しましょう。
とても地味な練習です。
効果的な練習はいつだって地味です。
こういった練習をできるかどうかで、うまくなるかが決まってきますね。
このブロクを見ているかたは、ぜひこっそり地味な練習をつづけて、まわりをおどろかせる人間になってください。