速いテンポでウォーキングベースを弾くのって難しいですよね。
生徒さんを見ていると、およそ BPM 200 を超えたあたりから、みなさんもたつくようになってきます。
腕がパンパンになって動かなくなってきますよね。
ぼくも昔そうでした。
「なんでうまいひとたちは、ああも軽々と速いウォーキングができるのだろう」
こんなふうにいつも考えていました。
なので、できないひとの気持ち、痛いほど分かります。
大丈夫です。
だれでもできるようになります。
■ 追記(2021.03.27)
参考動画も作りました。
BPM 300 のウォーキングです。
この文章で、ぼくが速いウォーキングをできるようになった過程を書きますので、それぞれをしっかり・ゆっくり取り組んでみてください。
かならず変化があるはずです。
速いテンポのウォーキングベースができるようになるための、3つのコツ
ぼくは3つのことに取り組みました。
- 力を抜く練習
- 目標より速いテンポの練習
- ベースにフォーカスし過ぎない練習
力を抜く練習
上にも書きましたが、速いテンポのウォーキングができているひとは、" 軽々と " こなしているように見えるはずです。
彼らを観察して、かつてのぼくは、ひとつの仮説をたてました。
「力が入っていては、速いウォーキングはできないのではないか」
ここから力を抜くことに取り組み始めました。
音色など他の要素はいったん考えないようにして、脱力だけに集中しました。
いろいろ試していると、たしかに自分は力が入っていることに気づきました。
また、小さい音なら力が入りにくいことにも気づきました。
これはみなさんにも体感してほしい感覚です。
脱力については、
ウッドベースの演奏で、脱力できているかのチェック方法【力み改善】
の記事も参考にしてみてください。
左手も力を抜く
左手も脱力は必要です。
左右どちらかだけ脱力する、ということはできません。
そこで、左手を押さえすぎていないか、しっかり見極めるようにしました。
左手の脱力については、
【ベース速弾き】左手の押さえ過ぎに注意しよう【エレキ・ウッド】
の記事がオススメです。
20分演奏し続けられるか
現在、生徒さんには、これらのことに加えて、次のようなアドバイスもしています。
「20分演奏をし続けられるような弾き方にしてください」
みなさんのウォーキングは、20分続けられる力み具合ですか?
目標より速いテンポの練習
ちょっとだけ無理することで、ひとは成長します。
いまできるウォーキングが「BPM 200」なら「220」で練習するようにしましょう。
この練習はだれでも思いつくものだと思いますので、説明はこのくらいにしておきます。
ベースにフォーカスし過ぎない練習
この項目はちょっと説明が難しいです。
「ベースだけで音楽を作ろうとしない」ということです。
アンサンブルなどでは、他のメンバーの音をも合わせて、聴くひとの耳に届きます。
よい意味で他のメンバーに頼りましょう。
自分の責任を下げるわけです。
そうすると少し肩の力が抜けて、リラックスできます。
リラックスは脱力につながります。
実はこの項目が、速いテンポができるようになった一番の要因だと、ぼくは考えています。
できるようになったあとの、責任の変化
責任については、速いテンポができるようになった現在は真逆になりました。
むしろ責任を積極的にとっていくスタイルに変わっています。
より積極的に音楽に参加して、よいサウンドをつくろうとする、ということです。
メロディの練習は、実はウォーキングベースに効果的
ウォーキングベースは、「メロディ」として扱うと質があがります。
ポール・チェンバースのベースラインを聴いていて、メロディに感じることはありませんか?
ウォーキングベースをメロディに
ウォーキングベースをメロディとしてとらえることで、フレーズ単位でダイナミクスをつけられるようになります。
つまり、休憩する要素ができます。
たとえば「息継ぎ」したりもできるでしょう。
力の抜きどころが分かるようになります。
なので、日頃から伴奏だけでなく、メロディも練習するようにしましょうね。
メロディを練習することについては、
ベースを学ぶ人がメロディを練習するメリット【プロベーシストが解説】
も読んでみてください。
文章はここまでです。
速いテンポのウォーキングベースは、あきらめずに地道に練習していくことが大切です。
がんばってください。