こんにちは。ベースの tacama です。
ジャズ演奏歴 20年です。
前回に引き続き「ジャズにでてくるリズムの種類」の話です。
今回はオーソドックスでないものです。
前回の記事はこちらです。
» ジャズにでてくるリズムの種類① – オーソドックスなもの【ジャムセッション対策】
この記事で紹介するリズムは、ジャムセッションではあまり出てこないかもしれません。
かといって、でてきてもおかしくないものもあります。
ぜひ知っておいて欲しいので、よく聴いたり合わせて弾いたりしてみてください。
ジャズにでてくるリズムの種類② - オーソドックスでないもの
ジャズとオーバーラップするジャンルからの引用というか流用が多いです。
たとえばフュージョンなどですね。
フュージョンはインスト(楽器のみの演奏)が多いし、アドリブ部分も多いので、そもそもジャズとのさかいめがあいまいです。
8ビート
アルバム「Maiden Voyage - Herbie Hancock」より。
曲は「Maiden Voyage」です。
ポップスとはちがう8ビート(エイトビート)
"Maiden Voyage" は、スタンダードといっていいくらい有名な曲です。
ジャズミュージシャンで演奏したことのないひとは、いないのではないでしょうか。
ジャズの場合、8ビートはこういった形で取り入れられます。
ポップスの8ビートとはぜんぜん違いますよね。
上の YouTube はちがいますが、ドラムはリムショットがはいるパターンが多い気がします。
ボサノバも8ビートといえるかもしれませんが、ベースパターンはまったく変わります。
16ビート
アルバム「The Birthday Concert - Jaco Pastorius」より。
曲は「Soul Intro / The Chicken」です。
メトロノームトレーニングが大切
「じゅうろくびーと」
「しっくすてぃーんびーと」
などど読みます。フュージョンやファンクを演奏するときに選ばれるリズムです。
ジャズのライブでもバンドによっては、フュージョンっぽいものやファンクもよく演奏されます。
上の "The Chicken" は完全にスタンダードなので、弾けるようにしておきましょう。
ベースパターン自体はわりとシンプルです。
しかし、タイトに演奏するにはメトロノームトレーニングをしっかりおこなわないといけません。
サンバ
アルバム「Sweet Blossom Dearie - Blossom Dearie」より。
曲は「One Note Samba」です。
奥の深いブラジル音楽
われわれジャズ演奏家としては、単純に「ボサノバを速くしたもの」と思っていてよい気がします。
2拍子であることには変わりありません。
個人的にはサンバのベースを弾くの、とても楽しいです。
サンバならずっと伴奏してるだけでもいいかも。
ブラジル音楽はとても奥が深いので、興味があるかたは
「ブラジリアン・サウンド―サンバ、ボサノヴァ、MPB ブラジル音楽のすべて」
を読むといいと思いますよ。
ドラムンベース
アルバム「Lyla / Avishai Cohen」より。
曲は「Handsonit」です。
ソロをとるのがむずかしいかも
一時期このリズムがはやりました。
細かいドラムの音が疾走感があってかっこいいですね。
ベースはわりと長い音符ばかりになるので、楽チンかもしれません。
にしても、アヴィシャイ・コーエンかっこよすぎです。
フラメンコ
アルバム「Change - Chick Corea」より。
曲は「Little Flamenco」です。
ジャズは何とでも混ざることができる
ピアニストのチック・コリアは両親がスペイン人です。
それもあってかスパニッシュな曲や演奏が多いです。
上の "Little Flamenco" もフラメンコとジャズがいい具合に混ざっていてかっこいいですね。
ちなみにベースはひとつ上のアヴィシャイ・コーエン。
とはいえ、フラメンコのジャズの曲は、この曲以外に思いつきません。
まず演奏することはないでしょう。
ぼくはこれまで1回だけこの曲を演奏する機会がありました。
記事はここまでです。
最初にも書きましたが、オーソドックスなリズムの方の記事も、ぜひ読んでみてくださいね。
» ジャズにでてくるリズムの種類① – オーソドックスなもの【ジャムセッション対策】
またブログだけでなく、YouTube にも演奏動画を投稿しているので、ぜひこちらも観てみてください。
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