ベースレッスンで、シマンドルもしくはヒヤマノートを使っています。
これらのテキストの「運指」のことで、実は少し問題を抱えていました。
多少音符が読めるようになってきた生徒さんでも、ポジションや運指を気にすると、とたんに読むスピードが遅くなってしまうのです。
このことについて、多少楽になるのではないか、という運指の書き方を考案しました。
コントラバスの運指の書き方に新提案
シマンドル(ヒヤマノート)の運指は、およそこんな具合です。
問題点
この楽譜を弾こうと思った場合、①音符を読みつつ、②運指の数字を見ながら、③上のカギカッコでポジションを確認することになります。
- 音符の判読
- 運指の数字の確認
- カギカッコでポジションの確認
この3つを同時におこないます。
さらに言うなら、指板上の位置もサーチしますし、音程も気にしないといけません。
初心者・時間のないひとは難しい
通常なら、何回も弾いていくうちに、当該エチュードのポジション指定などに慣れていきますが、練習時間が確保できないひとは、なかなか前に進むことができません。
新提案の運指表記
そこで考えたのが、下のような運指・ポジションの書き方です。
書き方のポイント
- ポジションチェンジの度にカギカッコ
- 運指の数字はポジションの最初だけ
- 数字はなるべく音符の近くに
ポジションチェンジの度にカギカッコ
基本、すべての音符の上にカギカッコを書くことになります。
ちょっと見た目が悪いかもしれませんが、初心者さんなどは、これくらいした方が楽になる印象です。
ちなみにポジションのローマ数字は書きません。
もしポジション選択が悩む部分があったら、そこだけ書くことにします。
少しでも情報を減らして、頭の中を楽にしていきます。
運指の数字はポジションの最初だけ
そして運指の数字は、ポジションチェンジした時の最初の音符だけに書きます。
あとの運指は移動がないことが分かっているので、おのずと決まるという寸法です。
カギカッコが視界のすみに捉えられてると信じての選択です。
そのため譜面のように、カギカッコに色をつけるとなお良いでしょう。
数字はなるべく音符の近くに
もともとのシマンドル(ヒヤマノート)の書き方では、運指の数字は「五線の下」がデフォルトでした。(上はサブ)
なので、運指を見にいくために目の動きが多かったです。
考案した表記では、なるべく音符の近くに数字を書きます。
こちらも初心者さん向けの配慮です。
改善されたポイント
考案した表記の良いところをまとめると、
- 五線下の運指の数字を見にいく必要がなくなる
- 同じポジションにいる間は、ポジションのことを考えなくてよくなる
つまり、処理する情報が減って、音楽に集中できるようになるわけですね。
練習のストレスはなるべく減らす
考案した表記はいかがでしょうか。
まだ考えたばかりなので、今後多少は手直しするかもしれません。
もし運指などで手こずっているかたは、試してみてください。
音楽に集中したい
やはり楽器の練習をしているのですから、なるべく音楽的なこと以外の作業は減らしたいものです。
今回のような工夫は、各所でおこなっていきたいですね。
それでは以上です。
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