短い春に思うこと【モノローグ #14】

短い春に思うこと【モノローグ #14】 MONOLOGUE

いま 5月の中ごろです。

朝晩は少しまだ寒い日がありますが、この地方はさすがに暖房はもう要らないです。
日中は半袖でも大丈夫なくらい暑い日もあります。

桜はとっくに散って、緑色の木になりました。
このまま短い春が終わって、しとしと降る梅雨が来て(最近の梅雨は "しとしと" という印象はぜんぜん無くなってしまいました)、暑い夏が来るのでしょう。

「一年中、春になればいいのにな」

こんなふうに、よく思います。
秋でもいいですけどね。

日中はそれほど汗をかくこともなく、夜は震えるほど寒いわけでもない。
春と秋は過ごしやすい季節です。

でもよく考えれば、この春や梅雨や夏を、ぼくはあと何回味わうことができるのでしょう。
ここのところ寿命が急激に伸びていますが、あと50回くらいでしょうか。

そう思えば、うっとおしい梅雨も、汗だくの夏も、それほど嫌なものでなく感じます。
むしろ貴重な経験なのかもしれません。

もっと言えば、季節だけでないですね。
たとえば一回一回の旅行、一杯一杯のコーヒーだって貴重に感じることができます。

とはいえ、こうやって時間を飛躍させるのはあまりよくありませんね。

一見いいことを考えているように見えますが、実はあまり得るものはないと、ぼくは考えています。

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