ジャズは基本的に、1コーラスを単位としてソロを回しあっこします。
ただ、1コーラスが長い曲は、分割してソロを回すことも多いです。
バラードがそれで、1コーラス全部回しても良いのですが、特に歌が入る場合、半分にするのが通常です。
今回はこのことを少し書いていきます。
ジャズバラードのソロオーダー

たとえば、今月の課題曲の「Autumn In New York」を例にあげてみようと思います。

楽器ソロ1人|全2コーラスパターン
ソロをとるひとが1人である場合は、下のような構成にすることが多いです。
- 1コーラス目(A-B-C-D)… 前テーマ
- 2コーラス目前半(A-B)… ソロ
- 2コーラス目後半(C-D)… 後テーマ
2コーラス目は、ソロとテーマで半分ずつに分けるわけですね。
こうするとダレずに、スッキリおさまります。
楽器ソロ2人|全2コーラス半パターン
ソロをとるひとが2人いる場合、下のようにすることも多いです。
- 1コーラス目(A-B-C-D)… 前テーマ
- 2コーラス目前半(A-B)… 1人目ソロ
- 2コーラス目後半(C-D)… 2人目ソロ
- 3コーラス目(C-D)… 後テーマ
2コーラス目を半分ずつソロをとり、後テーマは後半から入るやり方です。
もしくは次に書くように、2コーラスでおさめる方法もあります。
楽器ソロ2人|全2コーラスパターン
- 1コーラス目(A-B-C-D)… 前テーマ
- 2コーラス目前半(A) … 1人目ソロ
- 2コーラス目前半(B)… 2人目ソロ
- 2コーラス目後半(C-D)… 後テーマ
2コーラス目の前半で2人のソロを終わらせるやり方です。
この方法もよくおこなわれます。
課題曲のところであげた、ダイアナ・クラールの演奏でこのパターンが使われていました。
Aがギターソロ、Bがピアノソロです。
» ダイアナ・クラール「This Dream Of You」
楽器ソロ3人|全3コーラスパターン
ソロをとるひとが3人いる場合はどうでしょうか。
- 1コーラス目(A-B-C-D)… 前テーマ
- 2コーラス目前半(A-B)… 1人目ソロ
- 2コーラス目後半(C-D)… 2人目ソロ
- 3コーラス目前半(A-B)… 3人目ソロ
- 3コーラス目後半(C-D)… 後テーマ
単純に半コーラス分、足しただけです。
基本的に、ソロをとるひと同士の小節数は同じにします。
ソロオーダーはアレンジしても良い

以上、1コーラスが長い曲のソロ回しについて書いてみました。
バラード以外でも、たとえば「My Favorite Things」のような長い曲で、分割がおこなわれます。

自分なりのアレンジもアリ
また今回書いたのは「よくある例」です。
自分なりにアレンジしても構いません。
マイルス・デイビスなどが、型にハマらないソロ回しの録音を残しています。
今後はそんな点も気にしながら聴いてみてくださいね。
それでは以上です。