この文章では、ジャズのブルースのベースラインを作る際の注意点を書いていきます。
ウォーキングベースラインの話です。
コードトーンを中心に作っていけば良いのですが、中にいくつか注意しなければいけないコードがあります。
ジャズブルースのベースラインを作る上で注意すべきこと
まずはジャズのブルースのコード進行をおさらいします。
キーは「F」にしましょう。コード進行はこんな感じですね。
- 2小節目、6小節目の「Bdim7」は入れたり入れなかったりです。
- 4小節目、8小節目、9-10小節目は、次のコードへのツーファイブになっていますね。
- 8小節目の「Am7-5」は「Am7」でも問題ありません。好きな方を選びます。
この中で注意して欲しいのは、「Bb7」「D7」「C7」です。
まず前提知識として、この曲はキーの「F7」に支配されています。
F7 のコードトーンは、「 F, A, C, Eb 」ですね。
また、
「F ミクソリディアンスケール」「F メジャースケール」
にも支配されています。
「支配されている」というのは、ぼくが勝手に選んだ言葉ですが、その曲の一番重要なルール、といった意味で使っています。
今回の場合、"B" がフラットすることは、この曲において一番重要なルールです。
おなじく "E" も基本的にフラットします。
ここまでの話にまったくついていけない場合は、
「ピアノ以外の楽器向け、コードトーンの覚え方【キーボードを使います】」
のページを参考にして、コードトーンの勉強をまずおこないましょう。
少しでもついていける場合は、次へ進んでください。
「Bb7」2小節目、5小節目
Bb7 のコードトーンは、「 Bb, D, F, Ab 」です。
ここで重要なのは、「Ab」の音です。
なぜ重要かというと、先の「F7」のコードトーンにも、F の二つのスケールにも、この音が無いからです。
この、曲を支配しているキーやスケールに含まれていない音は、積極的に使っていきましょう。
これが今回の文章で、もっとも言いたいことです。
「D7」8小節目
コードトーンは、「 D, F#, A, C 」です。
「F#」の音が曲のルールから外れていますね。
積極的に使いましょう。
「C7」10小節目、12小節目
コードトーンは、「 C, E, G, Bb 」。
「E」の音がルール外です。
Fメジャースケールにはありますが、F7 のコードトーンとはバッティングするので、基本、ルール外として捉えます。
キーBbでは、どうか
別のキーでもみてみましょう。
キーBbのブルースのコード進行はこんな感じです。
移調しただけですね。
キーが F のときに確認した部分と同じ場所はどこでしょう。
対応するコードをピックアップして、かつ重要な音に色を塗ります。
「Eb7」
コードトーン「 Eb, G, Bb, Ab 」
「G7」
コードトーン「 G, B, D, F 」
「F7」
コードトーン「 F, A, C, Eb 」
ぜひ、ゆっくり確認してみてください。
参考の演奏
これらの重要な音を使っていくと、こんな演奏になります。
キーBbのブルースです。
演奏はぼくで、試しに作ってみたドラムパターンと一緒に演奏しています。
以上、ジャズのブルースの注意点について書いてみました。
参考にしてください。
マイナーブルースの解説も書きましたので、こちらもどうぞ。
» ジャズのマイナーブルースのベースラインを作るコツ【初心者向け解説】