親切のための臨時記号【譜面は優しさを詰め込む/音楽】

親切のための臨時記号【譜面は優しさを詰め込む/音楽】 JAZZ BASS TIPS

ベースの tacama です。
ジャズを 20年演奏しています。

YouTube や Instagram の方もぜひ。

ぼくは、ジャズの勉強にジャムコンセプションシリーズをオススメしているのですが、取り組んでいるから、よくこんな質問を受けます。

「このフラットって、なんでついているのですか?」

「このフラットって、なんでついているのですか?」

今回はこのことについての話です。

親切のための臨時記号

親切のための臨時記号

ちなみに、音符につけるフラットなどの記号は「臨時記号」といいます。

一番左についているのは「調号」といい、これと区別します。

間違えないようにするため

さて、結論からいうと、上の画像のフラットは「間違えないようにするため」の臨時記号です。

親切の書き込み

もちろん、このフラットが無くても調号により指示があるので、この「レ」はフラットしなくてはいけません。

しかし実はこの譜面、1小節前にレがナチュラルしていたのです。

1小節前にレがナチュラルしていた

それで、
「前の小節に引きずられて、こちらもナチュラルしないでね」
という意味のフラットなわけですね。

つまり、親切心からついてる臨時記号といえます。

譜面には優しさを詰め込むと良い

今回の臨時記号のように、譜面には優しさを加味してあげると、とても読みやすくなります。

簡単なところでいうと、

  • 4小節で改行する
  • リハーサルマークをつける
  • 手書きなら、音符の玉の大きさや位置
  • 繰り返し記号、コーダマークの位置の工夫

こういったことを意識して、「もっと読みやすい譜面がつくれないだろうか」と考えると良いです。
そうすれば、リハーサルがスムーズに進みますし、本番のミスも少なくなるでしょう。

丁寧に作られた楽譜は、きっと読むひとにも伝わるので、ぜひ工夫してみてくださいね。

楽譜は、そもそも情報量が少ない

楽譜は、そもそも情報量が少ない

今回は臨時記号から、譜面の読みやすさにまで少しふれてみました。

そもそも楽譜って情報量が少ないです。

基本的に音の高さとリズムくらいしか書いてありません。
それと簡単な強弱記号くらいです。

「だんだん強く」というのは、どれくらいから、どれくらいまで強くするのか。

このリタルダントは、ゆっくりになる程度はどのくらいか、どの音からか。

こんなようなことは、まず譜面には書かれないでしょう。
でも演奏にとっては重要なことです。

特にジャズやポップスの譜面は、これらの情報は皆無といえます。
なので、もし伝えたい情報があったら、きちっと文字にして伝えるのもありですよ。

ぜひ譜面には優しさや思いを乗せて、演奏者に渡すようにしてみてくださいね。

それでは以上です。

このページは、
音楽理論/ジャズ理論関連のブログ記事まとめ【曲の分析、楽譜の理解編】
に追加しました。

タイトルとURLをコピーしました