モダンジャズで使わない音の装飾【ビブラート・スライドに注意】

モダンジャズで使わない音の装飾【ビブラート・スライドに注意】JAZZ TOPICS

ベースの tacama です。
ライブハウスなどで、ジャズを20年演奏しています。

YouTube と Instagram の方にも投稿しています。

この文章では、モダンジャズでは使わない「音の装飾」について書いていきます。

音の装飾とは、トリルやスタッカートなどの表現方法ですね。

気になったひともいるかもしれませんが、単にジャズと言わず、わざと「モダン」とつけています。

モダンジャズで使わない音の装飾

タイトルにも書きましたが、「ビブラート」と「スライド」について書きます。

ビブラート

ジャズは基本的にビブラートはかけません。
かけても音の最後に少しだけ。

対してクラシックはかなりビブラートをかけますね。
歌にしても楽器にしても。
ビブラートもいくつかを使い分けます。

マイルス・デイヴィスはビブラートをかけない練習をした

マイルス・デイヴィスは若いころ、指導者にビブラートをかけないようアドバイスをもらいました。
それまではスイングジャズにありがちな、ビブラートを強くかける演奏のしかただったようです。

そう、「スイングジャズ」はビブラートをかけます。
スイングジャズというのは、ビッグ・バンドでジャズを演奏していた時代です。
一番ジャズが華やかだった時代ですね。

スイングジャズは日本でも流行りました。
バブルの頃、キャバレーで演奏されました。
スイングジャズは、お客さんがダンスをしたりします。

最初に書いたように「モダン」の言葉が重要です。
スイングジャズではビブラートをかけますが、モダンジャズではほとんどビブラートはかけません。

参考にマイルス・デイヴィスのバラードの演奏を載せておきます。

 Miles Davis - "My Funny Valentine"

Miles Davis - My Funny Valentine

ちなみに、上のマイルス・デイヴィスのビブラートの話は「マイルス・デイヴィス自伝」という本に載っています。

エラ・フィッツジェラルドはビブラートかけてるよ?

エラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーンはジャズを代表するボーカリストと言えます。
彼女たちはビブラートをけっこう強くかけますね。

 Sarah Vaughan - "The Man I Love"

Sarah Vaughan - The Man I Love

ただ彼女たちは「スイングジャズ」のボーカリストと言えます。
ビッグ・バンドとの共演をよく聴きますよね。

対して近年のジャズボーカリストはビブラートをほとんどかけません。
たとえば、ダイアナ・クラールなどが参考になります。

 Diana Krall - "Autumn In New York"

Diana Krall - Autumn In New York (Official Video)

 Esperanza Spalding - "Body & Soul"

Body & Soul Esperanza Spalding live 2008

スライド

スライドについてはギターやベースの話です。
ピアノなどにも少し関係します。

アマチュアジャムセッションなどでよく見かけますが、スライドさせて音を当てているひとがいます。
下からスライドさせるわけです。

スライドとは、ある音を弾く際に、その音目がけて指板上をすべらせて弾く弾き方です。

一音下くらいからスライドさせているひとがいますが、ジャズではあまり良しとされない奏法です。
ロックやポップスでは使われますね。

いきなりターゲットの音を弾くようにしましょう。

スライドを使うにしても、半音のスライドをたまに使うくらいにとどめておきます。
スライドはクセになっていることが多いので気をつけてください。

音の装飾は音楽ジャンルを表す

音の装飾は音楽ジャンルを表す

装飾音は深いです。

ビブラートを強くかければクラシックっぽくなるし、三連でひっかければ古いビバップを表現できます。
ベンドを多用すればインドっぽくなりますね。

ジャンルの個性にも通じるし、演奏者の個性にもつながるわけです。
音の装飾は意識して使っていくようにしましょう。

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