曲のメインスケールに無いコードトーンを使う【ジャズのソロのコツ】

曲のメインスケールに無いコードトーンを使う【ジャズのソロのコツ】 JAZZ BASS TIPS

ベースの tacama です。
ライブハウスなどで、ジャズを20年演奏しています。

YouTube と Instagram の方にも投稿しています。

ジャズのソロでコード感を出すのって難しいですよね。

でも今回書く内容を気をつけると、たとえ一人でソロを弾いたとしても、コード進行がわかる演奏ができるようになります。

何に気をつけるかというと、
「曲のメインスケールに無いコードトーンを使う」
ということです。

くわしく話していきますね。

曲のメインスケールに無いコードトーンを使う【ジャズのソロのコツ】

例として「オールブルース」というスタンダードの楽譜を使って話していきます。

All Blues(オールブルース)

コード進行はこんな感じです。

「メインスケール」という言葉は、実は勝手に作りました。
何を表しているかというと、その曲の全体を支配しているスケールという意味です。
曲のキーと関係しています。

たとえばこの「オールブルース」では「Gミクソリディアンスケール」がそれに当たります。

Gミクソリディアンスケール
さっそく難しい専門用語が出てきましたが、これはそれほど難しくありません。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)を「ソ」から始めたスケールのことを言います。
「ソラシドレミファソ」となりますね。

オールブルースは全体として、この「ソラシドレミファソ」に支配されています。
これを弾いていれば音を外しにくい、という捉え方でも大丈夫です。

今回の主張は、この Gミクソリディアン(ソラシドレミファソ)に "無い" コードトーンを積極的に使っていこう、という話なわけです。

コードトーンを確認

ひとまず、それぞれのコードの構成音を確認しておきましょう。

  • G7 : G B D F
  • C7 : C E G Bb
  • D7 : D F# A C
  • Eb7 : Eb G Bb Db

最初の8小節(G7)

この部分は、ずっと G7 が続きます。

「G7」はメインスケールの「Gミクソリディアンスケール」とセットの関係です。
なのでコードトーン4つともスケール内の音になります。

つまりこの4小節は「ソラシドレミファソ」を自由に弾いていたら良いわけです。

次の4小節(C7)

C7 のコードトーンを、もう一度確認してみます。

C7 : C E G Bb

今回の主張、「曲のメインスケールに無いコードトーンを使う」をかんがみて、「Bb」が積極的に使うべき音になります。

たとえば、コードの変わり目でいきなり「Bb」を弾いてみましょう。
C7感が出ますよ。

逆に「B♮」は弾かないようにします。
メインスケールとの "差" を出すのが大切になります。

※「Bb」や「B♮」の表記は、ちょっと違和感がありますが、伝わると思いますので、このまま続けます。

次の4小節(G7)

また G7 にもどりました。
なので「Bb」を使うのをやめて「B♮」にもどします。

次の2小節(D7)

D7 のコードトーンを確認します。

D7 : D F# A C

「F♯」の音がメインスケールに無いですね。

というわけで、この2小節では「F♯」の音を積極的に使います。

次の1小節(Eb7)

コードトーンを確認します。

Eb7 : Eb G Bb Db

おなじく「Eb」「Bb」「Db」の音が積極的に使うべき音です。

このコードが今回で一番難しいコードですね。

コード感は "差" を出すこと

上にも少し書きましたが、人間の耳がコードを感じるのは "差" があったときです。
この "差" を強く押し出していくことが、ジャズのソロにおいては重要になってきます。

もうひとつ付け加えておくなら、コードの変わり目を大切にします。
コードは変わった瞬間にガラッと音を変えます。

「少しくらい前のコードの音がかぶっちゃってもいっか」ということのないように気をつけましょう。

例外はもちろんありますが、最初のうちはこのことを大切にしてみてください。

それでは以上です。

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