「ジャズは即興(アドリブ)で演奏している」と聞いたことがあると思います。
アドリブって聞くと、なんだかすごいことをしてるように聞こえますね。
実際、演奏中の頭の中は忙しいのですが、この記事ではジャズにおける「即興演奏」について少し説明したいと思います。
ジャズは即興で演奏しているのですか?
即興といっても、実はイチから作っているわけではありません。
完全な即興ではない
ジャズは即興で演奏しているわけですが、完全に自由におこなっているわけではないのです。
このことを少し説明していきたいです。
実は完全に自由な演奏をおこなうジャンルもあって、「フリージャズ」と呼ばれます。
こちらは本当に自由で、とてもアートな感じです。
なので一般人にはなかなか取っつきにくい面もあります。
コード進行の制約
上に書いた自由の制約のひとつとして「コード進行」があります。
コード進行に従って演奏がおこなわれます。
これは他のジャンルでも同じではありますが、ジャズでは、よりコードに忠実に演奏されます。
ストックのどれを出すか
コード進行に沿って演奏するわけですが、適当に音を並べても、いい具合のメロディにはなかなかなりません。
ですので、ジャズミュージシャンは日頃から、いいメロディを頭にストックすることを心がけています。
そして実際の演奏の場で、ストックしたフレーズを出します。
端的に言うと、「その場でどのフレーズを出すか」が、ジャズにおける即興です。
その意味で、完全に新しいものを生み出してはいません。
ハプニングで出たりはしますが。
その場で作曲
ポップスでよく感じられると思いますが、昔の曲で使われたメロディが、最近出た曲でも使われています。
ちなみに4小節までは著作権違反になりません。
ジャズでも同じようなことをおこなっています。
例えば、練習で昔の演奏者のフレーズを学んで、演奏の現場でそのフレーズを演奏する、ということです。
フレーズとフレーズをくっつけるのも立派な作曲ですから、「ジャズの即興はその場で作曲しているようなもの」とも言えますね。
作曲能力
逆にいえば、ジャズを上手になろうと思ったら、作曲能力を上げればいいわけです。
あなたがプレイヤーでしたら、音楽理論・ジャズ理論を勉強することをおすすめします。
勉強する本は、
「ジャズベースの教本、教則本【プロベーシストおすすめのテキスト】」
のページを載せてありますので、チェックしてみてください。
「ベース」となっていますが、ジャズ理論については全楽器共通です。
文章は以上になります。
少しはジャズの即興について伝えられたでしょうか。
ぜひ今回のことをふまえてジャズの演奏を聴いてみてくださいね。