この記事では、
ジャズのベースをはじめてみたいけど、なにかいい教科書ないかなあ。
たくさんあってどれがいいか、わからないよ。
こんな疑問にお答えします。
ジャズのベースを勉強をするにあたって、適切な教本を紹介します。
こんなかたに読んでほしいです。
- これまでポップスやロックのエレキベースを弾いてきて、ジャズもやってみたくなったベーシストのかた
- ウッドベースをはじめて数か月がたち、そろそろきちんとジャズ理論を勉強してみたくなったかた
紹介する教科書は、ぼくがレッスンでも実際につかっているものです。
自信をもってオススメできる教科書ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
音楽理論の基礎・ジャズ理論の教本の紹介
まずはジャズを勉強する「下地」をつくる教本です。
ジャズはアドリブでの演奏になります。
ですので、簡単な作曲ができる程度の知識が必要になります。
この段階で勉強する主な内容は、
- 音符や小節、音楽記号や調号など、楽譜を読むための知識
- コードやスケールのこと
- コード進行のこと
この中でも特にコードの知識が重要になります。
「コードを構成する音はなにか」ということです。
「CM7」だったら「ド・ミ・ソ・シ」
こういった知識を得る教本です。
音楽理論・ジャズ理論の教本
さてその教本ですが、
「ジャズセオリーワークショップ ジャズ理論講座 初級編」
をおすすめしようと思います。
と思ったら在庫切れですね。
もしかして新しく増刷されないのでしょうか。
この本は先輩ピアニストに勧められて読んだのですが、薄い本のわりに、しっかり基礎から応用まで書かれています。
書いた方の実直な人柄が文面から伝わってきて、当時とても興味深く読むことができました。
「さすが武蔵野音大のテキスト」といった感想です。
もしこのまま絶版になるのだとすると、とても惜しい本です。
もし復刻したらぜひ読んでみてくださいね。
ぼくからも Twitter などでお伝えします。
というわけで、別の本を紹介します。
マンガでわかる! 音楽理論
音符や楽譜を読むのが自信のないかたは、この本からスタートしてください。
マンガ部分と文章の部分があって、しっかり勉強できます。
そうだったのか!コード理論
コードの勉強です。
構成音をしっかり勉強しましょう。
ザ・ジャズ・セオリー
ジャズ理論の定番の本です。
スケール等、幅広い知識が得られます。
とても分厚い本ですが、下手に中途半端な本を買うより、この本をゆっくり読んでいった方が力がつきます。
辞書的な感じで、一冊手元に置いておきましょう。
ウォーキングベースラインを学ぶ教本の紹介(ジャズの伴奏)
「ウォーキングベースライン」とはジャズにおける伴奏のパターンです。
まずはたくさん「ウォーキングベースライン」を弾くことが大切です。
いきなりコードの知識をつかって伴奏をしてみても良いのですが、やはり何事も真似(インプット作業)からはいるのが王道でしょう。
ウォーキングベースラインの教本
教科書は「ジャズコンセプションシリーズ」をおすすめします。
この教本はウォーキングベースラインのサンプルがたくさん載っています。
しかもスタンダードという、よく演奏される曲のコード進行に沿ったサンプルなので、とても実践的です。
下が新版ですが、中の楽譜は変わりません。
安い方、在庫のあるほうで大丈夫です。
CDもついてます。
イージー(初級)もあります。
高い音域にあまり行かないので、楽器初心者の方はこちらのほうが良いです。
イージーの方は、よくあるコード進行でベースラインがつくられていますが、スタンダードのそれではありません。
おなじく、下が新版です。
インターミディエイト(中級)も存在しますが、未経験から始める方でも上の2冊で事足りますので必要ありません。
ジャズコンセプションシリーズは注意点がありまして、楽譜にけっこう間違いがあります。
新版で改善されると思ったのですが直っていませんでした。
具体的にはCDと楽譜で食い違いがあります。
ただこれは逆に「耳コピ」の絶好の機会です。
ぜひCDの音をよく聴いて楽譜の間違いを正してみてください。
「耳コピ」は本当に勉強になります。
「ジャズコンセプション」の勉強のしかた
① まず音源のテンポまでできるように練習
↓
② ベースラインの分析
↓
③ ウォーキングラインを自分でつくってみる
これを各曲おこなっていきます。
②の分析に、音楽理論・ジャズ理論をつかうわけです。
分析のしかたですが、五線譜の上にコードが書いてあるので、それと実際の音符を照らし合わせます。
「なるほど、ここはコードトーンでつくられているのか」
「この音はコードトーンじゃないけど、スケールの中の音だな」
といった感じで、ベースラインの中身がわかってきます。
わかってきたら次のステップとして、自分でウォーキングベースラインをつくってみます。アウトプット作業ですね。
これらの作業を各曲でおこなっていきます。
ジャズベースソロを学ぶ教本の紹介(ジャズのソロ)
ベースソロの学習もウォーキングベースラインとおなじで、たくさんソロのサンプルを弾くことが有効です。
ジャズベースソロの教本
ベースソロの教本も紹介します。
おなじく「ジャズコンセプションシリーズ」です。
下が新版です。
ウォーキングベースの方と一緒で、中身の楽譜は同じです。
新版は CDが 2枚になっていますが、旧版を買っても問題ありません。
またこちらも、スタンダードのコード進行に沿ったソロが載っています。
このソロの内容がとてもすばらしいので、ぜひ一度弾いてみて欲しいです。
普通のベースの教本では、まずこのレベルの良質なソロは載っていません。
ベースソロの勉強のしかた
勉強のしかたもベースラインと同じです。
インプット、分析、アウトプットの繰り返しです。
ただ、ソロは圧倒的に音数が増えるので、難易度はいっきに上がります。
なのでウォーキングベースラインがある程度できるようになってから取り組みましょう。
ジャズほどベースソロがまわってくる音楽はないので、ぜひソロの学習までたどり着いてくださいね。
音楽的にも一段上の楽しさを感じれますよ。
■追記
ジャズのベースを勉強するうえで大事なことを、
ジャズベースの練習法 – 独学の方へ【エレキベース&ウッドベース】
に、まとめましたので、一度ぜひご覧になってみてください。
ジャズベースの教本まとめ
最後に紹介したテキストをまとめておきます。
ぜひ勉強をがんばって、楽しいジャズの世界に来てくださいね。
またブログだけでなく、YouTube にも演奏動画を投稿しているので、ぜひこちらも観てみてください。
» tacama の YouTubeチャンネル
音楽理論・ジャズ理論
ウォーキングベースライン
ジャズベースソロ
記事はここまでです。