コントラバス(ウッドベース)を20年以上弾いてきましたが、一番最初に張った弦はトマスティック社の「スピロコア」でした。
そしてこれまで色々と弦を試してきて、結局いま、また「スピロコア」を張っています。
長く人生を共にしてきたこの弦について、なぜこれに落ち着いているかなど、少し書いていこうと思います。
スピロコアというバランスの良い弦
そもそもこの弦は、ジャズ系ベーシストに一番使われている弦です。
有名ベーシストも使用する弦
名前をあげてみると、スコット・ラファロ(E線)、レイ・ブラウン、クリスチャン・マクブライド、アヴィシャイ・コーエン、ブライアン・ブロムバーグ。
そうそうたる顔ぶれですね。
これだけのすごいひとたちが使うのですから、何か理由があるはずです。
クセのない音色
スピロコアは、おそらく一番音色にクセが無い弦だと思います。
他の弦はもう少し、「鼻がつまったような音」や「こもった音色」など、個性が強い感じがあります。
言い換えれば、スピロコアは、バランスが良い弦と言えますね。
弓だと少し裏返りやすい
スピロコアはピッチカートがメインの「ジャズ系ベーシスト」に人気の弦です。
弓(アルコ)でもキレイな音色なのですが、若干裏返りやすいのがネックです。
上手なひとが弾けば裏返ることはないのですが、弓用の弦に比べると、その傾向があります。
ライトテンションは音色が違う
ぼくはこれまで、スピロコアの「ミディアムテンション」と「ライトテンション」を、それぞれ張ってきましたが、このふたつはけっこう音色が違います。
ライトの方が少しハスキーな感じがして、好みの音色です。
ただ、テンションが物足りなく感じるときがあるので、ミドルも捨てがたいです。
ちなみにドイツ語だと、ミドルは「ミッテル」、ライトは「バイヒ」です。
たまにこちらで話すことがあるので、知っておくと良いですね。
弦のトラブルが無い
スピロコアを張っていて、弦が切れたなどのトラブルは、いまのところ一切ありません。
他の弦で表面の巻き弦が切れたことがあります。
まあそんなトラブルは、有名メーカーではまず起きないのですが、一応書いておきます。
コントラバスの弦は、いろいろ試すのが吉
最初に書いたように、いろいろ試したのちにスピロコアに戻ってきました。
他の弦をいくつか試したのは良かったと思っています。
やはり実際張ってつかってみることで、その弦の良さやダメなところも分かります。
実はスピロコアがベストだとも思っていません。
もっと気に入る弦が出たら移ると思います。
ただ現状、この弦が一番バランスが良いと感じています。
音もこもることもないし、サスティンが短すぎることもない。
すぐ入手できるし、値段も高すぎることもない。
弦選びで迷っているかたは、ぜひ「スピロコア」、張ってみてください。
■スピロコアミドル(一般的な3/4サイズ)
■スピロコアライト(同じく3/4サイズ)
関連として、有名ベーシストの使っている弦は、
有名ジャズベーシストが愛用している弦まとめ【ウッドベース弦】
にまとめてあります。
弦の太さ比較ページも。
ウッドベース/コントラバス弦、太さ比較一覧表【ジャズ・クラシック】
またこのページは、
【まとめ】ウッドベース・コントラバス、おすすめ機材・パーツ記事一覧
に追加しました。
それでは以上です。