スタンダードブックなどジャズの楽譜を見ていて「この記号どんな意味だろう」と思ったことないですか?
ジャズ楽譜はシンプルですが、それでもけっこう記号や文字で指示が書かれているものです。
この文章では、ジャズ初心者のかたに向けて、最低限知っておきたい楽譜の指示記号を書いていきます。
■ 間違えそうなものだけをチョイス
ただし、「ドレミの読み方」など、基本中の基本には触れません。
これまで初心者のかたを見てきて、間違って覚えているひとや苦手なひとがいた記号をチョイスします。
ジャズ初心者が最低限知っておきたい楽典の話
楽譜のルールは「楽典」といいます。
やや分厚い本として売っているのですが、ジャズを演奏する場合はそれほど楽典の知識は必要ありません。
「楽譜の進み方」の記号
繰り返し記号
これは見た目どおりなのでわかりやすいですね。
特に指示がない場合、1回だけ繰り返します。
繰り返し記号の上に「×4」などと書かれることもあります。
その場合4回繰り返しですね。
「X time」と書かれていれば、合図があるまでずっと繰り返します。
数字のカギカッコ
これも見た目どおりですね。
上の繰り返し記号と合わせて出てきます。
1番カッコを通って繰り返したら、次は2番カッコへジャンプします。
3番カッコや4番カッコまで出てくることがあります。
こういった記号の多くは、楽譜の枚数を減らすためのものです。
なので、この記号を使わない方が良い場合もあります。
「繰り返した部分は厳密には同じ演奏内容ではない」といえますし、ロスト(迷子)の原因にもなります。
これは他の記号にも言えることです。
ダル・セーニョ(dal segno)
「D.S.」とあったら、「セーニョマーク」へ戻ります。
コーダ(coda)
「To Coda」もしくは「コーダマーク」を見つけたら、楽譜の下の方の「コーダマーク」へジャンプします。
通常、エンディングに行くときに使われます。
もうすぐ曲が終わるので、盛り上げるなど、それっぽく演奏しましょう。
「音符の読み方」の記号
臨時記号
その音以降の同じ音は、すべて変化します。
小節内のみ有効です。
「テンポ/スピード」の記号
リタルダンド(ritardando)
テンポをだんだんゆっくりにします。
エンディングで使われることが多いです。
フェルマータ
その音をほどよく伸ばします。
この間、それまでのテンポは無くなります。
アテンポ(a tempo)
元のテンポに戻ります。
直前にテンポが無くなっていたりして(ポーズ)、急にテンポを戻すときなどに使われます。
ルバート(rubato)
テンポを自由にして演奏します。
よく、曲の冒頭の「Verse(バース)」の部分が、ルバートで演奏されます。
実際の楽譜で探してみよう
ジャズを演奏するうえで知っておくべき記号は、上に紹介した程度です。
中には既に知っているものもありましたよね。
もし知らない記号があった場合は、お手持ちのスタンダードブックで探してみてください。
スタンダードブックはこういったものですね。
楽典でしっかり学ぶのもオススメ
もしもっとしっかり楽譜のルールが知りたい場合は、「楽典」で勉強するのがオススメです。
下の本が有名です。
それでは以上になります。
また別の記事でお会いしましょう。