演奏家にとって、メトロノーム練習はさけては通れない重要なものになります。
クラシックのベースのレジェンド、ゲイリー・カーも「メトロノームは親友だ」といっていました。
ジャズにおいてももちろん重要です。
この記事では、ジャズミュージシャンの間でよくおこなわれているメトロノームトレーニングを、3つ紹介します。
具体的なやり方までお伝えするので、ぜひ普段の練習に取りいれてくださいね。
ジャズのメトロノームトレーニング基礎
メトロノーム人間になるのが目標です。
マシンのように正確なリズム。
マシンのように、と書くと「機械的な演奏家になってしまうのでは」と心配するかもしれません。
大丈夫です。
ぜったいならないので安心してください。
むしろ、グルーヴをだせる貴重なベーシストになれますよ。
「2拍目4拍目」で鳴らす
ジャズを勉強するひとの前に立ちはだかる、メトロノーム練習の最初のカベです。
最初のボス。
4拍子を練習するとして、2拍目と4拍目だけにメトロノームを鳴らします。
弱拍ですね。
ドラムのハイハットシンバルの位置にメトロノームが鳴るので、練習がちょっと楽しくもなります。
ベースのひとはウォーキングベースを、この鳴らし方で練習しましょう。
注意点は、2拍目4拍目を強く弾くというわけではありません。
あくまでメトロノーム練習の難易度をあげる目的です。
余談ですが、「ジャズは裏拍(2拍目4拍目)が大事だ」とよく言われますが、間違いです。
全部の拍が均等に大事です。
「3連裏」に鳴らす
この練習もよくおこなわれます。
1拍を三連符に置きかえた場合の3番目の音にメトロノームを鳴らします。
それぞれの拍の最後の方にメトロノームが鳴るわけですね。
チッカ、チッカ、チッカ、チッカの、"カ" の部分にメトロノームがきます。
むずかしそうでしょ? なかなかこのボスは手ごわいです。
中ボス。
ぼくは持論として、「日本人には三連のリズム感覚が無い」と考えていまして、この練習は必ずおこなわなければならないと思っています。
3連裏の練習については、
「ウォーキングベースを安定させるために三連裏でメトロノームを鳴らそう」
のページも参考にしてください。
同時に手拍子
この練習はよくドラマーがおこなっています。
メトロノームと手拍子の同時打ち。
メトロノームの音を消すように手拍子します。
「もうまさに完ぺきに同時」というレベルを狙ってください。
友だちのギタリストが、ある偉大な先生の前でこの練習をおこなったとき、「ぜんぜんダメだ、もっと宇宙を感じろ」と叱られたそうです。う、宇宙。
さらに上を目指すひとへ
どんどんメトロノームをおそく鳴らすようにしていってください。
♪=の数字を小さくしていくわけですね。
ゆっくりにすればするほど難易度があがります。
先のゲイリー・カーなどは、「17か19で鳴らすのが好きだ」と言っていました。
ここまででなくても、♪=30くらいを目指してどんどんさげていきましょう。
ちなみに♪=40より下はアナログのメトロノームでは設定できません。
電子式かケータイアプリをつかいましょう。
メトロノーム練習は本気で取り組もう
エリック・クラプトンのサポートで有名なドラムのスティーブ・ガッドは、生徒にまずリズムトレーニングからさせるそうです。
「リズムトレーニングをしっかりおこえば、あとは勝手にうまくなる」
と言っていたそうで、それくらいリズムトレーニングは重要だということですね。
おすすめのメトロノーム
前にもこのブログで書きましたが、メトロノームには投資した方がいいです。
チープな電子音のものは耳に悪いですし、練習も楽しくありません。
おすすめはウィットナーのメトロノームです。ぼくはこれをずっと愛用しています。
ケータイアプリだとぼくはこれを使っています。
有料ですが、多機能だしおすすめですよ。
これはそもそもチューナーアプリなのですが、チューニングの感度がすごくいいです。
またこのアプリは音感トレーニングにもつかえます。
ミュージシャンが耳をきたえる簡単な方法2つ【演奏家は耳が命】
のページに詳しく書きましたので、こちらもぜひお読みください。
記事はここまでになります。
メトロノーム練習がんばってくださいね。