むかし先輩ミュージシャンに、
「日本語でジャズを歌ったらダメなんですか?」
と訊いたことがあります。
そしたら、
「それはとうに試されてて、うまくいかないことがわかってるんだ」
と答えが返ってきました。
また別の何かで読んだのですが、
「母音中心の日本語は、子音中心の英語とは全然ちがうので、ジャズは日本語ではダメ」
というのもありました。
これってホントなのでしょうか。
日本語でジャズを歌うと、どうなるのか
この疑問に答えてくれる音源がありました。
ナット・キング・コールの録音です。
Nat King Cole "L-O-V-E" (日本盤)
彼が日本語で歌っているのを、ご存知でしょうか?
こちらです。
スタンダードの「L-O-V-E」ですね。
どうでしょう?
むちゃくちゃジャズしてません?
Nat King Cole "悲恋のワルツ / I Don't Want To Be Hurt"
上の録音の B面?といっていいのか、「悲恋のワルツ / I Don't Want To Be Hurt」も YouTubeにありました。
この曲の、元の英語バージョンはこちらです。
英語でも日本語でも、いい感じですね。
結論:日本語でジャズは問題なし
上のナット・キング・コールを聴いて分かるように、
「ちゃんとしたひとが歌えば、日本語でもジャズになる」
ということですね。
なんだかスッキリしました。
まあ「ちゃんとした」の部分が難しいのですが。
さらに、こんな録音も見つけました。
枯葉。
さすが、ナット・キング・コールといった感じですね。
聴いていたら、故人ではありますが、
「この世界に生きて歌ってくれてありがとう」
という気持ちになりました。
たくさんのひとに感動をあたえたことでしょう。
すばらしいボーカリストですね。
文章は以上です。
英語と歌については、
「ジャズ、R&B、ヒップホップをするひとは英語の勉強をした方がいい話」
という記事も書きましたので、ぜひ読んでみてください。