コントラバスの弓、フレンチボウとジャーマンボウの違い【選ぶヒント】

コントラバスの弓、フレンチボウとジャーマンボウの違い【選ぶヒント】 BASS GEAR

ベースの tacamaです。
ウッドベース・コントラバス歴 20年です。
YouTube と Instagram の方にも投稿しています。

この記事は、弓をフレンチにしようかジャーマンにしようか迷っているかたに向けて書きます。
両方経験のあるぼくが、感じている違いを書いてみようと思います。

そもそもフレンチボウ・ジャーマンボウって?
ウッドベース・コントラバス(以下コントラバス)は弓のタイプを2つから選べます。

・バイオリンやチェロの同じ、手の甲が前にくる持ち方をする弓をフレンチボウとういいます。
弓を上からつかみます。

・それに対して下からつかんで、手の甲が裏にまわる持ち方をする弓をジャーマンボウといいます。

コントラバスはもともと「ビオラ・ダ・ガンバ」という楽器で、その頃はジャーマンボウ(下から持つ弓)のみでした。
その名残でジャーマンがあるわけです。

ぼくの弓

上がフレンチ、下がジャーマン。

コントラバスの弓、フレンチボウとジャーマンボウの違い

コントラバスの弓、フレンチボウとジャーマンボウの違い

フレンチとジャーマンの違いがわかったところで、いくつか特徴を書いていきます。

日本ではジャーマンが9割以上

日本人のコントラバスを弾く人のほとんどがジャーマンボウを使っています。

日本で最初に海外へ習いに行ったひとがウィーンへ行き、ウィーンでジャーマンがメインであったことから、この状況になったと言われています。

習う先生がいない

この状況はつまり「日本でフレンチを選ぶと習う人がいない」ということになります。
これがぼくがフレンチを使い始めたときの一番の悩みでした。

結局チェロのかたにアドバイスをもらったり、ネットで調べたりで、フレンチに関してはほぼ独学で弾いています。

フレンチは商品が少ない

日本では上に書いたようにジャーマンユーザーばかりですので、フレンチボウが店頭に無いということが多いです。

ちょっと値段高いかも

ユーザーが少ないせいか、フレンチボウの方が値段が高いイメージがあります。

ジャーマンの方がパワーがある

ジャーマンの持ち方の方が腕の重さを乗せやすい感触があります。
ですので、力強い音はジャーマンの方が出しやすいです。

優しい音はフレンチ

逆にいえば、フレンチの方が優しい音色が出しやすい印象です。

低音側の弦はフレンチが弾きやすい

これは他ではあまり聞かないですが、ぼくは強く実感しています。
A線とE線はフレンチの方が断然弾きやすいです。

ゲイリー・カーが教則本で、「腕の長い人はジャーマン、短い人はフレンチが良い」と言っています。このことが関係あるように感じています。

ジャーマンの方が習得が楽

フレンチは最初のうち、人差し指と親指の間の筋肉が痛いです。

無駄な力が入るのですが、皆が経験することのようです。
ぼくも最初かなり悩みました。

フレンチの方が少数派を楽しめる

日本ではホントに少ないので、ちょっと特別感があって気分がいいかもしれません。

これはどっちでもいい話ですね。
でも地味に大事なことかもしれません。
「あのフレンチのひとね」っておぼえてもらえるかもしれませんね。

フレンチボウについては、
フレンチボウのススメ【コントラバス・ウッドベースの弓】
の記事もぜひ読んでみてください。

ひとまずジャーマンボウ・フレンチボウ、どちらか初めてみよう

ひとまずジャーマンボウ・フレンチボウ、どちらか初めてみよう

結局どちらが優れているということはありません。
もしどちらが優れているなら、もう片方は廃れているはずです。
上手い人が弾けばどちらもキレイな音が出ます。

インスピレーションで選ぶのもアリ
かっこいいと思う方を選ぶのでもいいと思います。

ぼくも最初はジャーマンで弾いていましたが、ステファノ・シャシャ、クリスチャン・マクブライドを見ていてフレンチに興味を持ちました。

杉藤の弓がオススメ

弓は国産の杉藤は安心してすすめられます。

サイズは 4/4を買います。
( 3/4はクラシックのソロ曲などで使います)

ジャーマン(型番 Stan-1、旧400)

フレンチ(型番 Stan-A、旧600)

松脂と弓ケースも

また松脂と弓ケースも一緒に買うと良いです。
ぼくは松脂のいくつかと、弓ケースを Amazonで買いました。

松脂については
ウッドベース/コントラバス、おすすめの松脂3つ【音色重視のかたへ】
も読んでみてください。

ぼくは普段ジャズを演奏していてピッチカートで弾くことが多いですが、弓も好きでよく弾いています。
アルコって弾いていて気持ちがいいですよね。
この記事が参考になったら嬉しいです。
これからもコントラバスを楽しんでいきましょう。

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