ベースの tacama です。
ジャズ演奏歴 20年です。
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この記事では、演奏中に考えることについて、ぼくのことを例に書いていこうと思います。
ジャズ演奏家が、演奏中に何を考えているのか。
結論からいうと
「いま演奏している曲、バンドを、すこしでもよいものにするにはどうしたらいいか」
を考えています。
演奏中、考えること
歌のひとがメロディを歌っていればそのボーカリストが、ギターのソロ中であればそのギタリストが、もっと楽しくなるにはどうしたらいいかを考えています。
もっとそのひとが自由に弾けるようにするには、どうしたらいいかを考えています。
ここちよいリズム・テンポを提供
具体的には、演奏しやすくなるような、安定したリズムをつくらないといけません。
普段家での練習では、メトロノームに合わせることを考えますが、実際の演奏中はバンド全体で多少、リズム的にゆらいだりもします。
その瞬間、瞬間の最適解をさがして、音符をおいていきます。
相手にあわせた音えらび
それは音の選択にもいえます。周りがコードどおり演奏するとは限らないので、周りや相手にあわせて音がえらべるとよいですね。
もしかしたら相手だって音をまちがえるかもしれませんしね。
まちがってしまったら、合わせてあげる余裕もほしいです。
補足ですが、ひとりがまちがってしまって、ぜんぜんちがう部分を弾いているのに気づいた場合、すぐに合わせてあげるのは危険です。他のメンバーのことがあるからです。
合わせる場合、目くばせして、せーので合わせるとよいでしょう。
お客さんへの配慮
聴いているお客さんのもとへ、よい音が届いているかも考えます。
音のバランスはどうか。ベースが小さくないか大きくないか。
音は音程がわかるくらいはっきりと輪郭があるか。
じぶんの音にとりあえず責任をもつ
基本的にコントロールできるのは自分の音のみです。
バンド全体のことは曲と曲のあいだのMC中に考えます。
リハと本番ではけっこう音がちがう
ベースの音づくりについて、ぼくは曲の途中でもアンプの設定をさわります。
リハーサルのときにある程度ととのえるのですが、本番はやはり状況が変わってしまうので、それに合わせてセッティングも変えます。
少しでもよいバンドのサウンドにしたいのです。
お客さんにもきいてみよう
ベースの音のバランスについては、お客さんに知りあいがいれば、演奏の休憩中に確認しにいきます。
PAのひとに外音(そとおと、お客さんが聴く音)をまかせている場合でも一応ききにいきます。
ウッドベースの音づくりについては、こちらの記事も参考になさってください。
演奏中考えたことは今後の課題になる
演奏中に考えたことは、終わったあとにメモしておくとよいです。
「あの部分はまだうる覚えだったな」とか「この曲はぜんぜん右手弾けてなかったな」とか。
演奏のPDCAサイクル
本番のために普段練習しているようなものですから、本番を中心にしたPDCAサイクルを回せますね。
・Plan - 普段の練習
・Do - 本番の演奏
・Check - 本番後に反省
・Action - 課題をみつける
すでに多かれ少なかれしていると思いますが、もし意識してなかったらぜひ取りいれてくださいね。
課題はこまかくわけるとよい
もしこれがうまくまわってないかたは、どの部分がダメなのか考えてみましょう。
「課題をみつける→練習内容に落としこむ」がむずかしいと思います。
その場合、課題をこまかく分けましょう。
弾けないフレーズがあるなら、左手と右手に課題を分けます。
きっと前に進みますよ。
記事は以上です。