ウッドベース/コントラバスの演奏姿勢で悩むポイントのひとつに、「楽器の傾け具合」があります。
楽器を地面と垂直にするのか、体の方に傾けるのかという話です。
楽器を安定させることは大切です。
演奏に集中したいので、「楽器を倒れないように支える」という行為はなるべく減らしたいのです。
この文章では、極端にふって解説します。
「垂直の場合」と「大きく傾けた場合」です。
ウッドベース/コントラバスの傾ける角度
垂直の場合の例として、ゲイリー・カーを、大きく傾ける場合の例として、ロン・カーターをあげます。
ゲイリー・カー(楽器が垂直)
ゲイリー・カーは自身の教科書でも、垂直に楽器を構えることをすすめています。
楽器を垂直に立てるメリット
垂直に構えるメリットとしては、「楽器を支える必要がほぼない」ことです。
これにより左手が自由に動けるようになります。
また、駒の位置もあがるため、右手も低い位置にアクセスしやすくなります。
垂直のデメリット
デメリットとしては、ネックが顔から離れ、遠くなることです。
ひとは基本的に細かい作業は、顔や体に近い方が得意です。
ちなみに体が大きくない限り、楽器と体は密着しなくなるはずです。
体で楽器の振動を感じにくくなりますね。
ロン・カーター(楽器を傾ける)
ロン・カーターは、わりと楽器を傾けることで有名です。
たしかに、顔とネックはいつも近いイメージがあります。
楽器を傾けるメリット
楽器が体に近くなるので、コントロールがしやすくなります。
また楽器と身体が密着するので、振動をしっかり体で感じられます。
これについては、音色には直接関係しないので、それほど重要なことでもないかもしれません。
楽器を傾けるデメリット
体で楽器を支える必要がでてきます。
ある程度、体の動きは制限されるでしょう。
ウッドベース/コントラバスは "ほどよく" 体にあずけるのがオススメ
以上のように、「垂直」と「傾けること」には、それぞれメリット・デメリットがあります。
したがって、それらの間(あいだ)をとるのが良いと、ぼくは考えています。
ちょうどよいフォーム
参考にしたいフォームは、ヒヤマノート 16ページの、新 眞二さんの写真です。
10~20度の傾け具合でしょうか。
これくらいで構えるひとが、実際おおいと感じています。
ぼく自身の演奏フォーム
ぼく自身はこんな感じ楽器を構えています。
体は基本まっすぐ立って、楽器を少し自分の方へ傾けています。
これだと腰を痛める危険も少ないですね。
文章はここまでです。
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