今回は「ウッドベース(コントラバス)」と「エレクトリックアップライトベース(EUB)」の違いについて書いていきます。
ちょっと専門用語が多いですね。
これとこれの違いです。
エレクトリックアップライトに関しては、ヤマハの「SLB」という商品が他に抜きん出て良いです。
基本的にこの商品を例に話していきます。
が有名です。
SLBについては
「ヤマハサイレントベース(SLBシリーズ)をグレード別に比較解説します」
の記事も参考にしてください。
ウッドベースとエレクトリックアップライトの違い
一番の違いはやっぱりボディの部分ですね。
ボディの有無
ウッドベースには共鳴部分となるボディがあります。
エレクトリックアップライトにはこれがありません。
ですので、ウッドベースは生音が出るのに対し、エレクトリックアップライトはまったく音が出ません。
これは弓で弾いても同じです。
ヤマハのSLBなどはそもそも自宅練習用として開発されました。
ぼくの生徒さんも、この理由でエレクトリックアップライトを使っています。
ピックアップを通した音も違う
アンプにつないだ場合にも違いが出ます。
ウッドベースの方が太い音になります。
ただエレクトリックアップライトの方も優れた商品が出てきています。
2020年のはじめに出たヤマハの SLB300は、経験のあるかたでも、ウッドベースかエレクトリックアップライトか判別に迷うほどの音になってきています。
ヤマハサイレントベースの新商品、SLB300 を弾いてきました。
いままでの SLB とは次元がちがいます。
さらにむちゃくちゃ良くなっていました。
ボディも木目でかっこいいし、なんといっても音がより本物のウッドベースに近づいていました。
持ち運びの違い
持ち運びでいえば、エレクトリックアップライトの方が、かなり楽です。
分解してケースにしまう商品が多く、コンパクトにまとまります。
対してウッドベースは、ケースに入れてもそのままの形です。
ウッドベースの身長は2m近くなりますから運ぶのは大変です。
車に積むにしても、傷つけないようクッションを工夫します。
また歩いて運ぶ場合は、ウッドベースは肩にかつぎますが、エレクトリックアップライトは片手で持てます。
メンテナンスの違い
エレクトリックアップライトは、ほぼメンテナンスが要りません。
弦を替えるくらいです。
ウッドベースの場合は、たとえばこんな故障が発生したりします。
- 駒というパーツがズレる
- ボディの中の魂柱がズレる
- ボディにヒビがはいる
自分では直せない故障がほとんどです。
まあ逆に手間がかかる分、愛着もわくわけですが、、
値段の違い
エレクトリックアップライトの方が安いです。
- エレクトリックアップライトは、10万円~35万円ほど
- ウッドベースは、20万円~100万円、1000万円
ウッドベースとエレクトリックアップライトの同じ部分
逆に同じ部分も多いです。
弾き方
弾き方はまったく同じです。
上にも書きましたが、ヤマハのSLBなどは、そもそもそのために作られたのでしたね。
ただ他社のエレクトリックアップライトは、引き心地はかなり違います。
ウッドベースとの互換性は正直低いです。
ウッドベースとエレクトリックアップライトの、両方を弾く予定のあるかたは注意してください。
逆にエレクトリックアップライトのみでいく場合、いろいろ選べることになります。
最初にあげたNS DESIGN(エヌエスデザイン)なんて、個性的でいいですよね。
周辺機材も同じ
シールドケーブルなどの機材関係はまったく同じものが使えます。
ちなみにぼくは、カスタムオーディオジャパンのケーブルを愛用しています。
カスタムオーディオジャパンのベースケーブルについては別記事も書きました。
» カスタムオーディオジャパン、ベース用シールドケーブルの使用レビュー
もちろんアンプも同じものが使えます。
見た目のかっこよさは同じ?
ぼくは正直、「見た目はどっちもかっこいいな」と思ってしまいます。
ウッドベースはもちろんかっこいいし、エレクトリックアップライトは、これはこれでなんか洗練された感じがします。
最近はポップスの世界でも、エレクトリックアップライトのユーザーが増えてきましたね。
記事は以上になります。